スタジオジブリ Wiki
Advertisement
借りぐらしのアリエッティ
The Borrower Arrietty
91fafcb77d06eb65
監督 米林宏昌
脚本 宮崎駿
丹羽圭子
製作 星野康二
出演者 志田未来
神木隆之介
大竹しのぶ
竹下景子
藤原竜也
三浦友和
樹木希林
音楽 セシル・コルベル
主題歌 『Arrietty's Song』
セシル・コルベル
製作会社 スタジオジブリ[注釈 1]
日本テレビ[注釈 2]
電通
博報堂DYMP[注釈 3]
ディズニー
三菱商事
東宝
ワイルドバンチ
配給 東宝
公開 日本の旗 2010年7月17日
上映時間 94分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 92.5億円[1]
allcinema
キネマ旬報
IMDb
  

借りぐらしのアリエッティ』(かりぐらしのアリエッティ、英題:The Borrower Arrietty)は、2010年日本のアニメ映画である。

概要[]

制作に至る経緯[]

メアリー・ノートンファンタジー小説床下の小人たち』が原作となっている[2]。この作品は1952年に出版され、この年のカーネギー賞を受賞している。

元々は、約40年前にアニメーション監督の宮崎駿高畑勲によって考えられた企画であり、2008年初夏になって宮崎駿によって改めて企画された。当初は『小さなアリエッティ』という題であった[3]。監督に米林宏昌が起用されたのはプロデューサーの鈴木敏夫の提案である[3]

翔の声は、キャラクターデザインの段階から神木隆之介に依頼する予定であった。そのため、作画スタッフは作画ルームにも神木のポスター等を貼り、動作・表情の研究をしたとされ、神木は翔の声だけでなく、翔のキャラクター自体のモデルとなっている。

屋敷のモデル[]

本作に登場する和洋折衷の屋敷や庭園は、2008年にスタジオジブリの社員旅行で訪問した青森県平川市盛美園がモデルとなった[4]。なお、宮崎駿によれば屋敷の所在地は東京都小金井市の辺りという設定である[3]

キャッチコピー[]

  • 人間に見られてはいけない。
  • それが床下の小人たちの掟だった。

公開に向けて[]

2010年5月8日より全国約20箇所の劇場で、テント生地で作られた縦1.8m×横10.5mの超パノラマサイズポスターが張り出された[5]

2010年7月17日より10月3日まで東京都現代美術館で『借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展』を開催[6]。1200m²を超える展示室に巨大なセットが組まれた。8月17日には来場者が10万人を突破する程の大好評となっている[7]

前売り券は2010年6月17日時点の発売後約2ヶ月で54,000枚を超える売り上げを記録。これは前作『崖の上のポニョ』より約3倍の記録となった[8]

2010年8月10日にはNHKで、映画完成までの舞台裏を密着したドキュメント『ジブリ 創作のヒミツ 宮崎駿と新人監督 葛藤の400日』が放送されている[9]

興行成績[]

全国447スクリーンで公開され、2010年7月17,18日初日2日間で興収約9億円、動員は約68万人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位となった。更に公開3日間(17-19日)では動員103万8,138人、興収13億4,979万8,700円を記録し100万人超えを達成している[10]。客層の6割が女性で占められ、ぴあ初日満足度ランキング(ぴあ映画生活調べ)でも第4位となっている。更に公開第2週目で累計動員が206万2,166人となり早くも動員200万人を突破[11]。公開第3週には累積動員は300万人を突破、公開第4週には興収が50億円を突破しランキング連続第1位に[12]、公開第6週には動員600万人を突破している[13]

最終興収は92.5億円になり2010年度興行収入邦画第1位となっている[1]

海外での公開[]

2010年9月9日より韓国で約300スクリーンで公開[14]。韓国ではもののけ姫以降のジブリ映画が劇場公開されており、日本以外では国外最速の公開となる。フランスでは2011年1月12日、台湾では2011年1月14日からの公開が予定されている。[15]

あらすじ[]

14歳の小人の少女・アリエッティは、人間に見られてはいけないという掟の下、郊外にある古い屋敷の床下で、人間の生活品を借りながら、両親と密かに慎ましく暮らしていた。そんなある日、その屋敷に引越してきた病を患った少年・翔に自分の姿を見られてしまい、アリエッティは外の世界で暮らすことを余儀なくされる。

登場人物[]

小人たち[]

アリエッティ
声:志田未来(英語吹き替え:ブリジット・メンドラー
本作の主人公。貞子達が暮らす屋敷の床下で様々な生活品を借りながら、両親と密かに暮らしている小人の少女。14歳。明朗快活で好奇心旺盛だが、無鉄砲。
ホミリー
声:大竹しのぶ(英語吹き替え:エイミー・ポーラー
アリエッティの母親。52歳。借り物を工夫して、家庭を切り盛りしている。少し心配性で、娘の事を気にかけており、神経質な一面も。住み良い屋敷の床下での生活を気に入っている。終盤になるとハルに捕まえられてしまうが、アリエッティと翔に助けられる。
ポッド
声:三浦友和(英語吹き替え:ウィル・アーネット
アリエッティの父親。61歳。毎日、危険な「借り」に出かけている。アリエッティに初めての「借り」を教える。やや無口である。
スピラー
声:藤原竜也
小人の少年。12歳。常にを持ち歩き、1人で野性的な生活を送る。脚を怪我したポッドを助ける。

人間[]

翔(しょう)
声:神木隆之介(英語吹き替え:デヴィッド・ヘンリー
12歳。両親は離婚して父親とは別居している。また、外交官の母親・奈津美も仕事柄海外赴任することが多く、家族との交流は薄い。病気の為に気弱になっており、自分はもうすぐ死ぬだろう、小人一族は絶滅するだろうというマイナス思考になりがちである。
牧貞子(まき さだこ)
声:竹下景子(英語吹き替え:キャロル・バーネット
アリエッティの家族が暮らす屋敷の主人。68歳。翔の祖母の妹で、いわゆる大叔母にあたる。穏やかな性格だが、翔の母親が翔にあまり構わないことはよく思っていない。
ハル
声:樹木希林(英語吹き替え:トレス・マクニール
長年住み込みで働いている、好奇心旺盛な貞子の家政婦。65歳。小人を捕まえようと執拗に試みる。「ロマンアルバム 借りぐらしのアリエッティ」によると、彼女が小人を捕まえることに執着する理由は、金や名声のためではなく「かつて小人を見たが、それを誰にも信じてもらえなかった悔しさを晴らすため」であるらしい。

スタッフ[]

  • 原作メアリー・ノートン「床下の小人たち」(林容吉訳、岩波少年文庫刊)
  • 企画宮崎駿
  • 脚本:宮崎駿、丹羽圭子
  • 音楽セシル・コルベル
  • 作画監督賀川愛山下明彦
  • 美術監督:武重洋二、吉田昇
  • 色指定:森奈緒美
  • 映像演出:奥井敦
  • 音響演出整音:笠松広司
  • アフレコ演出:木村絵理子
  • 製作担当奥田誠治・福山亮一・藤巻直哉
  • 特別協賛:MS&ADホールディングス[注釈 4]
  • 特別協力:ローソン読売新聞
  • 配給東宝
  • 制作星野康二
  • プロデューサー鈴木敏夫
  • 監督米林宏昌

脚注[]

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 制作としてクレジットされているのはスタジオジブリだけだが、製作としてクレジットされているのはスタジオジブリ、日本テレビ電通博報堂DYMPディズニー三菱商事東宝、ワイルドバンチの8社である。
  2. 正式な社名は日本テレビ放送網だが、「日本テレビ」としてクレジット表記されている。
  3. 正式な社名は博報堂DYメディアパートナーズだが、「博報堂DYMP」としてクレジット表記されている。
  4. 正式な社名はMS&ADインシュアランスグループホールディングスだが、「MS&ADホールディングス」としてクレジット表記されている。

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. 1.0 1.1 一般社団法人 日本映画製作者連盟 (2011年1月27日). "2010年度(平成22年)興収10億円以上番組 (平成23年1月発表)[邦画]". 2011年1月28日 閲覧。
  2. "スタジオジブリ:新作「借りぐらしのアリエッティ」 宮崎駿脚本、36歳、麻呂こと米林監督を抜てき". 毎日新聞社 (2009-12-16). 2009-12-16 閲覧。
  3. 3.0 3.1 3.2 鈴木敏夫 (2009). "借りぐらしのアリエッティ企画書". 『借りぐらしのアリエッティ』公式サイト. 2009-12-16 閲覧。
  4. スタジオジブリ広報部長 西岡純一のアリエッティ日記 物語の舞台となる庭について
  5. ジブリ最新作「借りぐらしのアリエッティ」超巨大ポスタースポーツ報知 2010年4月30日
  6. ジブリ最新作“実写化”…アリエッティの部屋をセットでそのまま再現スポーツ報知 2010年7月8日
  7. 「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」来館者10万人突破日テレNEWS24 2010年8月17日
  8. 「アリエッティ」新たに場面写真公開 前売券は「ポニョ」の3倍‎読売新聞 2010年6月22日
  9. 宮崎駿と新人監督の“師弟”の葛藤を400日の密着ドキュメンタリーで追う!webザテレビジョン 2010年7月27日
  10. 『アリエッティ』が堂々1位!『トイ・ストーリー3』『踊る大捜査線』を破り100万人超えシネマトゥディ 2010年7月21日
  11. 今年の夏は動員ミリオン超え作品が続出!『アリエッティ』『トイ・ストーリー』『踊る』『ポケモン』『告白』【映画週末興行成績】シネマトゥデイ 2010年7月27日
  12. 『借りぐらしのアリエッティ』が首位!! 8位には『ヒックとドラゴン』が初登場、夏休み映画が大盛況シネマトゥデイ 2010年8月11日
  13. 『ハナミズキ』が1位で30万人動員!『特攻野郎Aチーム』もランクイン!!【映画週末興行成績】シネマトゥデイ 2010年8月24日
  14. 韓国メディアがジブリに殺到…「―アリエッティ」海外ヒットに手応えスポーツ報知 2010年8月21日
  15. http://tw.movie.yahoo.com/movieinfo_main.html/id=3663

関連項目[]

外部リンク[]

テンプレート:2010年日本週末興行収入1位の映画 テンプレート:Anime-stub


ar:آريتي المقترضة (فيلم) fi:Kätkijät (vuoden 2010 elokuva) ko:마루 밑 아리에티 mk:Ариети sv:Lånaren Arrietty th:The Borrower Arrietty tl:The Borrower Arrietty

Advertisement